火曜日に京都・ルクラブ・ジャズに「ジンジャー・ブレッド・ボーイズ」を聴きに行きました。
ジンジャー・ブレッド・ボーイズについてはこのブログで以前に書きました。関西の若いジャズミュージシャンの横尾 昌二郎(tp) 浅井 良将(as) 大友 孝彰(p) 権上 康志(b) 斎藤 洋平(ds)のクインテットです。昨年の夏に初CDをリリースしてます。めちゃくちゃかっこいいです!
今年はまたまた極秘プロジェクトが進行中のようで、楽しみにしてます。
ルクラブには一年ぶりの出演とのことで、前回私が見たのは去年の夏の京都・新風館でのオープンライブになります。
前回聴いたときももちろん完成度が高かったのですが、今回聴いて完成度にさらに磨きがかかったのと、音としての幅の広がりを感じました。ますます精進して、高みを目指してほしいと思います。
細かい感想など・・・。
ピアノの大友さん。歳はわずか24のバンドでの最年少なんですが、プレイの完成度は高かったな。前回聴いたときはエレピだったので残念でしたが、今回はルクラブのグランドピアノなので、音の粒々までよく聴こえました。
ドラムの斎藤洋平さんはメンバー唯一の京都在住です。レベルの高いドラミングに圧倒されました。ソリストとのインタープレイやオブリガート的なサポートバッキングが凄くよかった。ルクラブで月1で叩いてるので、箱の鳴り方もよくわかっているんでしょうね。
アルトの浅井さん、やっぱいいわ。今の日本のアルトの三本の指に入るの間違いない。技術力に裏打ちされた高度な表現力に今回も圧倒されました。 マイワンでのソロはすごかった。じーんとしました。いまの日本のアルトではエレナちゃんと浅井さんが私のアイドルです。
演奏後にちょっとお話しできて、マウスピースはメイヤー、リードはアレキサンダーとのことでした。オーバートーンの練習は毎日してるって。そうじゃないとあんな自然なフラジオは出ないもんな。
横尾さんは聴いた感じ、ちょっとだけ不調かなーと感じました。たぶん普通のリスナーはわからない程度の差なんですが、何かプレイに迷いを感じました。吹っ切れて好きなように思う存分吹いて欲しいです。
権上さんはやはり元気いっぱいなご機嫌なベース弾いてました。ジャズやってるのが楽しいんだろうな~、と思わせるプレイで、見ている私もハッピーになりました。自分のオリジナルでのベースソロはこれまたジーンときました。自分の故郷の下関の風景が浮かんできました。
全体にバンドとしての完成度は上がっているのですが、たぶんお互いの手の内を知り尽くしてしまっているための、なんというか冒険・遊びが少ないかな、という気もします。スリルが少ないというか、「次はどう来るんだろ?」というようなワクワクがもっと欲しかったかな。悪く言うと無難なところを走ってるので大きく外さないんだけど、それ以上の面白みがない。
マイルスバンドやVSOPのインタープレイは聴いてて手に汗握る感覚があるんですが、そういったある種の「格闘技」のようなやり取りができるようになれば、また一段上がる気がしました。ドラムのちょっとした遊びにベース・ピアノが乗っかって、その上でフロントが絡む・・・そんな風景を聴きたいとおもいました。彼らならたぶん出来る。
今回の感想はちょっと厳しめだったかな。本当のファンだから素直に書きました。
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