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2011年12月17日土曜日

京都・先斗町のハロードーリィでライブ

2012年12月16日(金)に先斗町のハロードーリィでライブをやらせて頂きました。


ちゃんと看板も出てました



メンバーは堀浩一郎(as)、長谷川明正さん(bs)、笹井真紀子さん(pf)、西本憲史さん(ds)です。

西本さん

長谷川さん

笹井さん


今回はベースの長谷川さんからのお誘いでした。京都の「ル・クラブ・ジャズ」に遊びに行くようになって、いろんなホストの方と演奏する機会がありました。長谷川さんもそんなお一人です。


なんといってもうれしかったのは、自分が誘ってもらえるようなレベルと認められたことです。私のことをちょっとうまい素人さん・・・ではなくて、プロでジャズを生業にしている皆さんと一緒に仕事ができるレベル、だと思ってくれたことです。すこし自信がつきました(笑)。


でも本格的なライブはほんと何年ぶりだろ。大学出てから初めてだから18年ぶりです。あまりにブランクが長かったね。



苦しかった。間違えた。爆発した。疲れきった。そして気持ちよかった。

1st

  1. Stella By Starlight
  2. Peace (H. Silver)
  3. Someday My Prince Will Come
  4. Night And Day
  5. The Christmas Song
  6. Four (M. Davis)

2nd

  1. When You Wish Upon A Star
  2. Have You Met Miss Jones?
  3. Naima (J. Coltrane)
  4. Star Eyes
  5. Zin-Go-Zi (K.Hori)

3rd

  1. Blue Minor
  2. I Love You Porgy
  3. Fee-Fi-Fo-Fum (W. Shorter)
  4. Hark! The Herald Angels Sing (賛美歌)
  5. Yes Or No (W. Shorter)


慣れない50分のペース配分がさっぱりわからず、いつものように何も考えず突っ走ったら見事後半にバテて、4曲目あたりからはかなり厳しかったです。でも2ステ目からはだいぶ慣れてやれるようになりました。



今回、京都で初の「Zin-Go-Zi」(神護寺)をやりました。この曲を作ったときは札幌に住んでて京都を旅したときに作ったのですが、まさかその自分が京都市民となることも、その京都で演奏することなど想像もしませんでした。


Naimaもやりました。テナーの時は難しい曲だな、と思っててほとんどやったことがなかったんです。アルトを吹くようになって譜面を見てたら、いい曲だなと思えるようになってきました。


3セット目はショーター特集になってしまいました。2ndで演る予定だったYes Or Noが時間切れで持ち越しになったので、2曲も入っちゃった。


意外と気持ちよかったのが「Hark! The Herald Angels Sing」。これは有名な賛美歌でクリスマスソングなんですが、なぜか燃えました。

有名なところでは、Fourplayのクリスマスアルバムの中で取り上げているのですが、これが6/8拍子でやっててかっこいいんです。



普通に4拍でやるのも面白くないなとおもって、このFourplayバージョンでやってみると、これが楽しい。同じようなコード進行がこれでもかと来るもんで、ついつい気持ちも高揚してきます。でもっての爆発ですわ。




という訳で、はじめは緊張、途中は結構いっぱいいっぱいで、でも終わる頃はちょっと寂しくなって終演となりました。

また誘ってくださいませ。




笹井真紀子さんのCDをゲットしました。






「MYM」
笹井真紀子(Pf)
平川雅子(Bs)
斉藤洋平(Ds)


昨年に発売された初CDです。これが綺麗なんです。いわゆるジャズピアノトリオ~という感じではなくて、なんというかECM的な叙情的な感じのCDです。オリジナルの4曲とも美しい。お勧めです。

せっかくなのでAmazonとかネットで大々的に売ればいいのにと思うのですが、本人曰く、面倒なので手売りだそうです(苦笑)。

というわけで、彼女のブログから直接問い合わせてください。

2011年11月29日火曜日

リニー・ロスネス at ルクラブ

11/28(月)はリニー・ロスネスらルクラブに来るということで、ワクワクして行ってきました。結論から先に言うと、めっっっっっっっちゃくちゃ良かった。

席はこのとおり、ピアノのリニーかぶりつきの席です。マスター、ありがとう!このあたりはマスターの計らいで、女性ピアニストががっつり集合してまして、私は大野綾子ちゃんの横で、知ってるひとのそばでよかった。




この日のメンバーはAnat Cohen (Cl,Ts)Renee Rosnes (pf)Peter Washington (Bs)Lewis Nash,  井上 智(g)でした。


アナット・コーエンは私は知らなかったのですが、イスラエル出身でクラリネットとテナー・サックスを吹きます。ギターの井上智さんは昨年春までニューヨークでギターを教えていた有名な方で、テレビでドキュメンタリーでご存知のかたも多いと思います。ピーター・ワシントンとルイス・ナッシュは言わずもがなの超一流のリズム隊!

演奏が始まるやいなや、リニーの強力なピアノに圧倒されました。なんと言ったらよいか、これまでのジャズジャイアントのすべてのおいしいところを全部取っちゃったみたいな感じです。

あるときはチック・コリアのような技巧派フレーズの嵐、ある時はマッコイのようなモーダルなペンタ攻撃、ある時はエバンスのようなリリカルなバラード・・・。圧倒されました。

アナットはすごかった!特にクラリネットの演奏がめちゃくちゃ良かった。クラリネットでモーダルなプレイをしちゃうんですよ。一方でスイング時代の名曲「メモリーズ・オブ・ユー」を吹くときはグレン・ミラーみたいにきれいに吹くし、完璧にクラリネットを自由に操っちゃう。かと思えばテナーも女の子とは思えない力強い演奏をするし。

ちょっとこれはクラリネットも欲しくなっちゃいましたよ。いい音するもん。

しかしながら、当たり前ですが、やっぱ世界をジャズで渡り歩くミュージシャンはすごいわ。

吹きあげるアナット

リニー


井上さんのソウルフルなプレイ


リニーといえば、何といってもジョーヘンに才能を見出されてブルーノートからメジャーデビューした経緯があり、ジョーヘンにはそりゃリスペクトしてる、と言うことはRecorda Meをやってくれるかなー、と思っていたら、最後のほうでやってくれました。しかもバカっ速で。すげー。

いや~、ここ数十年で私の中で3本の指に入るライブでした。満喫満喫!!

ライブ後に入り口でリニーとお話ししてサインをもらっちゃいました。リニーって結構ちっちゃい人です。165cmくらいかな。気さくにサインに応じてくれました。


このCDがの時は29歳で今は49歳、それなりにご立派な体格に変貌してました(笑)。でもちっちゃい顔と高い鼻筋はそのまんま。

ということで、大満足でルクラブをあとにしました。マスター、ご苦労さんでした。ほんとにリニーを呼んでくれてありがとう!!!また呼んでね!

次は年末のエレナちゃんで今年の締めですな。










2011年8月11日木曜日

ミュージシャンというご商売


ときどき、ミュージシャンをしている人がうらやましくなることがあります。

大好きな音楽を生業にして、うまく行けば毎日のようにライブをして、お客さんが見に来てくれて、スクールでジャズを教えて生徒さんの成長を見て、そしてまたライブして、曲を作って、うまく行けばレコーディングなどしてCDがを買ってもらって。

でも、実際にミュージシャンをしている友人の話を聞くと、そんな夢みたいな話ではない。

収入は安定しないし、ライブは自分でブッキングして、客が入れば歩合制でもらえるけどたいして入らなかったら交通費にもならないし、CDを作ってはみたけど、部屋は在庫の山で自分で売らないと行けないし。

もちろん健康保険や税金、年金は自分で何とかしなきゃいけないし、そんなに払えないし、収入が安定しないから結婚もできないし。

そんなことを考えると、ミュージシャンってほんとにうらやましいような職業なのかな~って。

学生の時はライブっていってもそれで生活しているわけじゃないから、言ってみればあまり切迫感も悲壮感も、真剣度もたぶんプロの人から見ると全然ないんだろうな。

でもその分、心から好きで演奏できてたような気がする。

音楽を仕事にした時から、純粋な気持ちもあるけどどうしても経済観念で演奏しなきゃいけない。

次呼んでもらえるようないい演奏をしなきゃいけないし、そこそこウケるような演奏もしなきゃいけない。でも自分の音楽を追求しようとすると、それは必ずしも客が入る演奏にならないかもしれない。

なんと考えると、ヤクザな商売なんだろうな~、などと考えるこの頃です。

2011年8月3日水曜日

2011-08-02 寺久保エレナQuartet at 大阪・ミスターケリーズ

昨日は大阪・ミスター・ケリーズにエレナちゃんを聴きに行ってきました。あー、よかったわー。まじよかった。

エレナちゃんのケリーズは今回で3回目なんですが、実は全部行ってます。初回はちょうど1年前の8月。あの衝撃的なライブを聴いてアルトを買って吹くようになり、1年経って、いまの自分でエレナちゃんの演奏と対峙しました。

初回と違って、自分も少し成長したこともあるのだと思いますが、余裕を持って聴けました。一方でエレナちゃん自身も1年の間に恐ろしく成長してました。

去年はメジャーデビューしたばかりで、若さを前面に出した若々しい荒削りなプレイでした。吹きたいように吹く、おめーら聴いとけっ、みたいな戦闘モードなライブでした。当時の私は完全に圧倒されて、ノックダウン状態。

今回はすごく構成美を意識した完成度の高いライブだったと感じました。この1年間、彼女もいろいろな人に会っていろいろな演奏をし、いろいろな人と話をして人間として成長したんだろうな。そんなこの1年間の彼女の人生経験がプレイに出てました。

19歳にしてたったの1年でこれだけ成長できるのは恐ろしい。このあともっともっといろいろ経験できる彼女の成長にますます期待します。



セットリストを書きます。

■1st set
New York Attitude
Recorda Me (soprano sax)
It's You Or No One
That's The Truth
Fascination

■2nd set
One For You
Oriental Folk Song (soprano sax)
Like The Sunlight
Stareyes
Body And Soul (duo)
Del Sasser
アンコール:Ornithology

先日リリースした2ndアルバムからの曲が当然多いのですが、Recorda Meは嬉しかったな。私も大好きなジョー・ヘンの曲です。

よくあるRecorda Meとは違ってかなり混沌としたカオスなRecorda Meでした。あんなアプローチは初めてでした。それにエレナちゃんのソプラノ、初めて聴きました。上手です、当たり前ですが。でもソプラノを吹く必然性はわからなかったな。アルトで十分表現しきれる曲だと思います。2ndのOriental Folk Songはショーターの曲だしソプラノの表現力がショーターの曲想にマッチしてるんですが。

あとは意外とBody And Soulが良かったです。意外とというのは、CDのBody And Soulは正直いまいちだと感じてました。まだあの曲を理解出来ないうちにレコーディングしてしまった感が伝わってしまって、ただ吹きましたというのがわかってしまったのですが、今回はかなりあの名曲を理解しつつあるな、という気がしました(ちょっと偉そうに書いてしまって恐縮です)。今回のツアーを含め何度も吹くうちに自分のBody And Soulになってきたんだろうな。

さらに大林くんのピアノのサポートも良かったな。的確かつ必然なプレイでした。またピアノソロになった時のプレイも秀逸でした。ちょっと感動しました。

んでもってDel Sasser。サム・ジョーンズ作の名曲で私も大好きでよく吹くのですが、かっこ良かった。今のエレナちゃんにはあのような曲調がぴったりきますね。最高です!



ライブ後、CDがにサインをもらって、一緒にカメラにおさまりました。


実は、ちょっとでいいから何かお話しようと思って、以下のネタを用意して近づきました。
  • 履いている赤いハイヒール、もしかしてCDのジャケットでも使っていたのと同じなんですか?
  • ハイヒール履いて吹くって疲れません?
  • 「Like The Sunlight」ってキーがAなんですね。アルトでF#なんてめっちゃ難しいですやん。
  • 今着てるTシャツ、今夏のツアーTシャツなんですね。僕も欲しいなー。
  • 「Body And Soul」はやっぱナベサダさんの名演の「Live at Pit in」の影響ってあるんですか?あのナベサダさんの演奏はいいですよねー。
  • 来月からバークレーですよね。ほんと、頑張ってうまくなって帰ってきてくださいね。

しかし残念なことに、上の写真をとってもらった時点で私は完全にテンパッてしまい、何も話せず真っ白になって店を後にしてしまいました。でも後悔してません。私は満足です。



2011年8月1日月曜日

村田さんとルクラブ

昨日は大学の時の先輩の村田さん(仮名)の帰省にあわせて、ルクラブのセッションにご案内しました。


村田さんは全然変わらんなー。何曲かセッションしたり昔話したり、サックス談義したりしてました。皆さんも関西にお越しの際はご連絡を!

2011年7月26日火曜日

萬屋宗兵衛セッション

昨晩ははるばる神戸・元町の「萬屋宗兵衛」のセッションに行って参りました。ドア2ドアで1.5時間ですわ。

ホストは高橋知道(sax) 宮上啓仁(b) 中野圭人(ds)という豪華キャストです。

昨晩の収穫は新進気鋭のTb今西佑介さんと神戸大ジャズ研の部長で若手のホープBsの中谷峻さんとお喋りできたことです。ツイッターで知っているというのもありますが、同じ音楽をやっている仲間としてすぐ打ち解けられるのはジャズのいいところですよね。

今西さんのTbを間近で聴いて、しかも一緒に演奏するなんてもちろん初めて。すごくメロディアスでHなTbでした(笑)。

実は打ち明けると、Tbにたいして長年の偏見がありまして・・・。TbといえばなんといってもJ&K、ご存知JJジョンソンとカイ・ウィンディングのユニットですよね。あとはカーティス・フラー。どうしてもTbというと彼らの演奏が染み付いてて、特にコルトレーンのBlue Trainのカーティスのなんとも間の抜けた(笑)あの出だしがダメで、そのうちだんだんTb自体がだめになって今に至ってました。

でも今西さんのプレイ、もちろんセッションなんで本気モードではなくリラックスしたプレイなんですが、なんとも雄大で、それでいてちょっとHな感じで凄く好きになりました(オイっ)。ホーンセクションのひとつの楽器というより、ボーカルの位置に近いのかな。歌っているような感じがたまらなく良かったです。

今度、CD買わな(買ってないんかい!)。

中谷さんは若いのにすっごく基礎がしっかりしているベースです。自分が彼の年齢の時どこまでできたかって考えると、全然何もできてないのですが、彼のあの年齢でしっかりした基礎ができているというのは羨ましい。基礎ができてないのに曲ばかり知ってて、演奏がダメダメな人はたくさんいます。そんなのは聴いたら一発でわかります。でも基礎がしっかりしてればあとは経験を積めばあっという間に伸びます。これから期待できるベースだと思います。来年からは関東とのことでしたが、兼業ジャズメンとして東京でやっていけるものと思います。

まー、あとは知道さん、ウマすぎて良すぎて完璧で、こんな正統派テナーはなかなか今の日本にはいないよ。大好きです。抱かれたいです(嘘)。なんといったらいいか、簡単にいってしまうと「日本のロリンズ」ですな。ユーモアあり、技術あり、人間性ばっちり、ジャズテナーの父、いや乳ですな。

また来月も行きたいな~






2011年7月18日月曜日

ボーカルはいらない

私、正直言ってジャズ・ボーカルは苦手です。ハイレベルなプロの演奏をCD等で聴くのは好きなのですが、それ以下の方のボーカルは、客観的に聴いてうまくても生で聴くのはやです。

私がインスト系なので仕方がないかと思うのですが、ボーカルが楽器とは思えない。特にセッションに来る人のレベルを聴いていると、単に生バンドつきカラオケと間違えているかのような自己陶酔型もいれば、どうにもこうにもならない方が大勢います。

たぶんそういう体験もあって、ボーカルに対する偏見もあるんでしょうね。

ほとんどのボーカルの方が前テーマを歌って、皆さんのソロを聴いて、後テーマを歌って終わり。他の楽器の方とインタープレイもしないし、冒険もない。なんでこんなんやってて面白いんだろう???って思います。



でも例外がお一人だけいます。札幌のデイ・バイ・デイの黒岩静枝さんです。

札幌にいるときに何度か彼女とセッションしたことがあるんですが、彼女のボーカルは単なる歌だけでなく、ジャズのひとつの楽器になっているんです。スキャットでバースを回された時、彼女はバースを回す次のソリストの顔をじっと見ながらスキャットします。あたかも次の奏者に語りかけるように、ある時は喧嘩を仕掛けるように、ある時はセックスをしている相手の顔を見るようにして歌います。

次の奏者はその歌に応答するように吹かざるを得ません。バースの間、二人だけの世界に入って、黒岩さんとのやり取りをせざるを得なくなります。

私が体験した彼女とのセッションは、完全にセックスでした。彼女とセックスをしている恍惚感に包まれます。今思い出してもぞくぞくする体験でした。あのようなボーカルを他に聴いたことがありません。

もちろん、彼女のこれまでの様々体験、経験が声になって歌になって出るのだと思います。

自分も今までのいろいろな経験が音になって人に伝わるようになればいいな、と思います。




2011年6月25日土曜日

寺久保エレナ / New York Attitude



待ちに待った「寺久保エレナ  /  New York Attitude 」が発売されさっそく聴き倒しております。





1. New York Attitude (Kenny Barron)
2. One For You (Sadao Watanabe)
3. Star Eyes
4. Oriental Folksong (Wayne Shorter)
5. That’s The Truth (Erena Terakubo)
6. Invitation
7. This Here (Bobby Timmons)
8. Fascination (Erena Terakubo)
9. Del Sasser (Sam Jones)
10. Body And Soul

・寺久保エレナ - alto sax
・Kenny Barron - piano
・Ron Carter - bass
・Dominick Farinacci - trumpet, flugelhorn
・Lee Pearson - drums

今回のアルバムにはこれまでに彼女に強い影響を与えたジャズの偉人たちへのリスペクトが全体に感じられる。特に親しくしている渡辺貞夫への敬愛は深い。2曲目の「One For You」は渡辺貞夫のオリジナルであるし、次の「Star Eyes」はロン・カーターが在籍したグレート・ジャズ・トリオを迎えた渡辺貞夫のアルバムに収録されているスタンダードいずれも渡辺貞夫のアルバムの雰囲気を継承したかのような出来になっている。別の言い方をすると寺久保エレナの独自性があまり感じられないコピーものとも言えなくもないが、渡辺貞夫へのリスペクトあふれる素晴らしい出来になっている。

1曲目の「New York Attitude」は今回のピアノを担当するKenny Barronによるアップテンポのモダンな4ビート。ホレス・シルバーの曲のようなアップダウンの激しいテーマからケニーのピアノソロから始まり、次第に熱くなって彼女のソロにつながる。


5曲目の「That’s The Truth」は彼女のオリジナルのバラードで非常に美しい。8曲目の「Fascination」も彼女のオリジナル。リズム隊のキメが細かく、レコーディングで何度もリハをしたというのはこの曲であろう。


9曲目の「Del Sasser」はSame Jonesの手によるスタンダード。私も大好きでセッションでよくやらせてもらう明るいアップテンポの曲。トランペットのDominick Farinacciの快調なソロに続いて彼女のスインギーなソロが続く。Del SasserはSam Jones自身のアルバムに収載されており、日野皓正とボブ・バーグの火の出るようなソロが印象的で大好きである。







寺久保エレナはまだ現段階で19歳。サックスの鳴らせ方やソロの構成、曲の理解度についてはまだまだこれからとは思う。スタンダードの「Body And Soul」でのプレイではやはり先人達の名演には遠く及ばない。さらに細かいことをいうと、彼女のビブラートが演歌っぽくて、もっとストレートにサックスを鳴らせばいいと思うのだが・・。細かいフレーズのアーティキュレーションもかけすぎている気がする。このあたりは今年の9月から行くバークレーから数年後に帰ってきたらどう変わっているか楽しみでもある。


しかしこの年齢でこの域に達しているプレイヤーは非常に少ない。マイルスやトニー・ウィリアムスらがやはり10代でプロとして活動していたことを考えると、今後の寺久保エレナの成長に否が応でも期待せざるを得ない。


8月の大阪・ミスターケリーズのライブは私が彼女の10代のプレイを聴ける最後の機会になるだろう。今の彼女のジャズをしっかりと確認してこようと思う。


大阪・ミスターケリーズ

8/1(月)2(火)
Erena Terakubo 2nd Album 
「NEW YORK ATTITUDE」CD Release Live Special 2DAYS
寺久保エレナ(As) 大林武司(P)坂崎拓也(B)マーク・ホイットフィールドJr(D)from NY

2011年6月13日月曜日

超盛り上がりルクラブ

昨日の日曜はまたルクラブのセッションに行ってきました。最近はなぜか雨の日の方が参加者が多い傾向です。

この日はなんといってもベースが荒玉哲郎さんということで、めったにルクラブのセッションではお目にかかれないらしいということで、楽しみに行ってきました。

やっぱすごかった。なんというかパーフェクトです。私がいちいちピッチがどうの、タイム感がどうの、という世界ではないのですが、すべてのパーフェクトです。んでもってベースソロがまたかっこいい。歌ってます。歌でした。染みました。

でもって、次のサプライズはドラマーのキャロラインちゃんです。京大にイギリスから短期留学で来ている女の子ですが、これがまたしっかりしたドラマーです。

プレイ中はめっちゃ真剣な顔で叩いてて、怖いくらいでしたが、ニコッと笑った顔がイイ。記念撮影もさせてもらいましたよ。また会えるといいな。

その後は来るわ来るわ、京都で活躍するミュージシャンの皆さんがたくさん来ました。ジンジャー・ブレッドボーイズのドラマーお馴染みの斎藤洋平さん、京都の黒いテナー篠崎雅史さん、ピアノの笹井真紀子さん、テーナの井上弘道さん、などなど。

篠崎さんはお初にお目にかかったのですが、豪快なテナーでした。なんというか、繊細な豪快さという感じ。うまかった。私もテナーを持っていったのですが、アルトにすればよかったとちょっと後悔したくらいうまかった。今度はちゃんとライブを聴きに行かなきゃ。

最後は4テナーバドルと相成りました。モンクのEvidenceです。

※写真はルクラブのマスターが撮ってくれました
無断転載です。お許しを・・
あ、疲れたけど楽しかった。

2011年6月12日日曜日

Tubax

昨日は黒ちゃんがリーダーのサックスアンサンブルのリハでした。場所は京都のとある神社の一角にある秘密基地みたいなスタジオ(?)です。この神社にこんな秘密の場所があるなんてほとんど知られてないでしょうね。場所は秘密です。

曲はジャズ、Pops、歌謡など盛りだくさんで、たっぷり5時間も練習しました。メンバーはSS、AS、TS、BSの4管サックスです。アンサンブルなんて高校のブラバン以外だったので、すごく楽しかったです。

ジャズばかりやってると楽器同士のピッチの微妙なズレはあまり気にならない(気にしなきゃいけないのですが)のですが、4菅だけだと2声の音のズレがすごく聞こえてしまって、細心の注意を払わないといけなくなります。

もともとアルトは高音域でピッチがうわずる傾向があるので、相手の音を聞きながら合わせる必要があります。いつも以上に口が疲れました。5時間くらい吹くのは大丈夫なのですが、ピッチを気にしながらだといつも以上に唇の筋肉を使いました。

最後に世界最大のサックス、「TUBAX」を見せてもらいました。これです。


たばこのサイズとの比較で大きさがわかりますよね。リーダの持ち物です。すげーでかい!重さも10Kg以上とド級重量。

TUBAXを使っているアルバムはこんなんがあります。





2011年5月5日木曜日

Tomorrow is commin' / 権上康志トリオ

5/24発売の「Tomorrow is commin' / 権上康志トリオ」を先行入手してさっそく聴いております。

権上さんは主に関西で活躍する若手ナンバーワンのベーシストです。HPはこちら→http://jazz-bass-gonjo.seesaa.net/

彼のレギュラートリオの初CDとなります。


1.Step  (Shingo Kano)
2.Summertime (George Gershwin)
3.Still my mind  (Shingo Kano)
4.Route176  (Yasushi Gonjo)
5.Wool of inside  (Yasushi Gonjo)
6.嘆きの歌  (Yasushi Gonjo)
7.Blowin’  (Yasushi Gonjo)
8.Tomorrow is comin’  (Yasushi Gonjo)

私はまだ生ライブを聴いたことがなく、このCDがお初になります。気に入った曲を下記に。

「Still my mind」 : ピアノの加納新吾による美しいリリカルな曲。岸辺の情景を思い出させる優しいピアノタッチが転がるように続きます。

「Route176」 : ベースの権上康志による8ビートのファンキーなブルース。こりゃかっこいいわ。今度セッションでやってみたい曲です。後半は4ビートに移行してバース交換へ。ドラムの中野さんのアグレッシブなソロが聴けます。

「Tomorrow is comin’」 : ベースの権上康志によるワルツ。ベースによるテーマが印象的で美しい。加納さんの美しいソロも心に響きました。震災で明日を見失いがちな被災者に「必ず誰にでも明日は来る、いつの日か美しい明日は来るんですよ」という強いメッセージを感じました。これは本人のコメントではなく、私の感想です。

全体に非常に完成度の高いピアノトリオとなっています。ベースがリーダのバンドですと、不自然にベースがグイグイ前に出るアルバムを作りがちですが(特にポール・チェンバースなど・・・笑)、トリオとしてのまとまり感が高く高品位なピアノトリオ物としてぜひ多くの方に聴いてもらいたいですね。

最後の曲はほんと、ジーンと心を打たれました。彼の曲のテーマは「故郷」だったり「想い」だったり、心に響く美しい曲を書くコンポーザーとしての才能も非常に高いと思います。




レコ発ライブも発売日にあわせて神戸・元町で予定されております。


5/24(火) 元町 cafe 萬屋宗兵衛 "権上康志トリオCD発売記念ライブ"
19:30~ 予約¥2000 当日¥2500 学生¥1000
b 権上康志 pf 加納新吾 dr 中野圭人


2011年5月4日水曜日

高槻ジャズストリート2011 1日目~2日目 安ヵ川クインテット

でもって、高槻駅前にある「総合市民交流センター」8Fのホールに行きました。お目当ては「安ヵ川クインテット」です。

会場は200人くらい入る中くらいのホールスペースで、折りたたみ椅子ですがゆっくり聴けます。

いくつか聴いたのですが、印象に残った「河村恭子トリオ」(河村恭子:Vo、塩本彰;Gt、荒玉哲郎;Bs)。ボーカル・ベース・ギターのシンプルなユニットですが、しっとりとしたユニットでよかったです。

ギターの塩本さんは天満の「じゃず家」のセッションでご一緒したことがある、いぶし銀のギターです。

塩本彰

聴いてて安心感が違います。リラックスして聴けました。ボーカルのバックなのに動く動く。オブリガートでコード感のあるバッキングをするというのを初めて知りました。こういうのもアリなんだな。すごい。

ベースの荒玉さんは関西で活躍している方です。吉本の〇〇さんにお顔が良く似てらっしゃるので、次会っても間違えない自信がつきました(笑)。



そして、いよいよ「安ヵ川大樹クインテット」(安ヵ川大樹:Bs、浜崎航:Ts、市原ひかり:Tp、佐藤浩一:Pf、橋本学:Ds)。


いや~~~~~、すごかったっす。なんか久々に衝撃を受けました。とにかくスゴイの一言。何といえばいいかわからないけど、こりゃやばいわ。モーダルな曲でのドライブ感に思わずアドレナリンだ出まくりました。

個人の技量もさることながら、バンドとしての完成度がはんぱない。すごかったっす。

まずはベースの安ヵ川さん、音圧が半端じゃないくらい厚い。たぶん楽器全体が完璧に鳴りまくってるんだと思います。そしてずっしりとバンド全体を引っ張っていってます。アルコの音が美しかった。相当アルコも練習しているに違いありません。アルコがうまいベースって実はほとんどいないんですね。ランニングはある程度できても、弓を使って弦全体を鳴らすのはテクがいります。私も昔バイオリンをやっていたので、ボーイングという弦楽器のロングトーンをさんざんやらされました。これでちゃんと鳴らせるしっかりとしたベースです。

そして今回私が驚愕したテナーが浜崎航http://watarujazz.com/wataru/Welcome.htmlです。よかった。技術は超超一流です。バカテクというだけでなくて感性もすごい。簡単に言うならば「日本のマイケル・ブレッカー」と呼んでもいいのではないかと思いました。この動画だけで伝わるかな・・・。



なんというか、私が学生の時、マイケル・ブレッカーを追っかけて、「こんな風に吹きたいな」と思っていたことを全部、しかも軽々と吹いているのを見て、ちょっと嫉妬しちゃったくらいですわ。ちょっとこの子をしっかり聴いとかなきゃと思いました。


またドラムの橋本学も良かった。アグレッシブなタイコですわ。アドレナリン出まくりのドラムソロは圧巻でした。感動した。

ピアノの佐藤浩一くんは先日、エレナちゃんのBody And Soulでのライブで共演した若手ピアニストなんですが、その時の様子をネットで見ていた限りでは、正直いうと「このピアノの子、エレナちゃんに付いて行ってないな・・・」と感じてました。でも安ヵ川バンドを聴いて、「この子はバカテクこそないけど、やたら空気が読めるピアノだな。感性で弾けるピアノだな」と感じました。細かいところではなくて、要所要所でピリリと全体を引き締めるフレーズを放って、フロントあるいはソリストを目立たせる、そんなアプローチがすごく良いピアノでした。今後の成長に期待しましょう。

2日目もこのバンド見たさに高槻まで行ってきたくらいです。


意外だったのが市原ひかりちゃんの不調。以前に見たときは「もしやこの子、日本のフレディ・ハバード?」(すぐ日本の・・・と表現する失礼をお許しください、そのほうがわかりやすいので)と思ったのですが、その勢いは鳴りをひそめて、あまり目立たず吹いてました。もしかしたらハバードのレッテルを貼ったのが間違いだったのかな?彼女のリーダーではスタンダードを取り上げることが多くて、あまりモーダルな曲はやりませんもんね。



あ、そうそう、書き忘れた。今回、生CAMELさんにもお会いできました。想像通りの素敵な同年代でした。


ということで、今回は浜崎航に圧倒された2日間でした。充実したGWになりました。

高槻ジャズストリート2011 1日目~大友・権上DUOレポート

今年で13回目を数える「高槻ジャズストリート」に行ってまいりました。GJ氏の参加で雨が心配されましたが(笑)、なんとか持ちました。よかったよかった。

まずは13時からの現代劇場大ホールに行くべく12時45分に会場についたのですが、すでに長蛇の列。
なんといってもこの会場は纐纈歩美とケイコ・リーが出るとあって、一番の人気の会場です。この時点で諦めかけたのですが、せっかくなので待っているとなんとか3F席に入ることが出来ました。

まずは「岸ミツアキトリオwith小柳淳子」(岸ミツアキ:pf、蓑輪裕之:Bs、大曽学;小柳淳子:Vo)。これは、まぁ、ありきたり過ぎるド・ジャズで私の趣味には合いませんでした。クラッシックをジャズ風にアレンジする人はどうも・・・。でも聴衆は盛り上がってました。なんでだろ。素人にはこういうわかりやすいのがいいのかな・・・。

次は「纐纈歩美カルテット」(纐纈歩美:As、納屋嘉彦:Pf、俵山昌之:Bs、マークテイラー:Ds)。私は何も言いません。2日目にエレナちゃんを聴いた私にはコメント出来ません。でも納屋さんはよかったな。うまかった。要チェックです。でも纐纈さんはめっっちゃ美人でした。この写真じゃよくわからないね。



次のケイコ・リーも聴きたかったのですが、3Fでは何も見えないし、1Fに降りてみたけどりっすいの余地もなくあえなく断念しました。

次に高槻警察署前の「Route171」へ「大友・権上DUO」を聴きに移動。彼らは「ジンジャー・ブレッド・ボーイズ」のピアノとベースでよく存じあげております。




小さいお店なので超満員でした。立って聴いてたのですが貧血で倒れるお客さんもいたほどの熱気でした。


大友さんと権上さんの「愛の交換」(オェッ)というインタープレイで、楽しいやりとりが繰り広げられました。スタンダードありオリジナルありという感じで、和気あいあいな雰囲気が店を包みました。

終わってから大友さん・権正さんと記念撮影です。写してくれたY嬢、ありがとう!

さらに権上さんのトリオのCDのをゲットしました。それがこれです。
正式には今月末の発売なのでまだAmazonのリンクが貼れないのですが、先行入手しました。
まだ聴きこんでないのですが、かっこよかったですよ。ハンコックのピアノトリオという印象と、とある人が言ってました。ちゃんと聴きこんでからレビューしようと思います。

てなわけで次に向かったのが阪急高架下の「時安吉宏トリオ」(時安吉宏;Bs、内藤大輔:Ts;樋口広大:Ds)です。あまりに人が多かったのと、警備の人が「立ち止まらないで下さ~~~~い。ジャズを見る人は枠の中に入ってみてくだ~~~~い」とうるさくて、音楽を聞く環境ではないので早々と退散しました。このあたりはジャズストリートのひとつの問題ですね。安全と音楽の両立をどう図るのか、ちゃんと考えないとね。


道すがらの野外ステージでは、およそジャズとは全く関係のない、メッセージ系ロックのバンドがやってて「みんな、俺の音楽で日本をひとつにしようぜ。このステージがその証になるぜ、イェェェェェッイ!!」という、完全な勘違いバンドもやってて、何じゃこりゃ??ってなりました。ジャズはロックとは違うよぉぉ。

そして、次に安ヵ川バンドを見に移動しました。

(つづく)

2011年5月2日月曜日

Homecoming / Steve Grossman

Homecoming / Steve Grossmanを買いました。




(Amazonより)
1. Una Mas
2. Katonah
3. Afro Blue
4. This Time The Dream’s On Me
5. Ceora
6. Irresistable You
7. In A Sentimental Mood
8. Take The D Train
9. Una Mas (Radio Edit)
10. Una Mas (Radio Version)
11. This Time the Dream’s On Me

ステゥーヴ・グロスマン (ts)
ラリー・ウィルス (p)
ジョー・ファンズワース (ds)
ジョン・ウェバー (b)
ル-ベン・ロドリゲス (b)
ラルフ・イリザリー (per)
ロベルト・キンテーロ (per)
ビル・ウッッシャー (g)
トム・ブラウン (tp)

スティーヴ・グロスマンの10年振りとなる待望の新作 伝説的天才サックス奏者スティーヴ・グロスマンといえば、18歳の若さでウェイン・ショーターの後任としてマイルス・デイヴィスのグループに参加し、『ジャック・ジョンソン』『アット・フィルモア』『ライヴ・イヴル』等のアルバムで名演を残したことでも知られるが、1960年代からの盟友で本作のプロデュースを手掛けている中村照夫のバンドでも素晴らしい名演を聴かせてくれた。 この20年ほどはイタリアを拠点にマイペースな活動を続けていたそうだが、このほど盟友中村照夫のCheetahレーベル第11作目の作品として、実に10年振りとなる新作をリリースするに至った。 ラジオ・エディットも含むケニー・ドーハムの名曲「ウナ・マス」、ジョン・コルトレーンの名演でも有名な「アフロ・ブルー」、リー・モーガンの「シオラ」に自身のオリジナル「カトーナ」「テイク・ザ・ディー・トレイン」など、全9曲に渡って全く衰えなど感じさせない天才振りを発揮している。トム・ブラウンのトランペットの音色も花を添え、ティンバレス、コンガ、シェイカーといったラテン・パーカッションのサウンドがより一層スティーヴ・グロスマンのテナーの魅力を際立たせている。また、NYの地下鉄のホームの日常をとらえたジャケット写真もカッコよく、スティーブ・グロスマンにとって久しぶりのNY帰還を祝福する意味を込めたのであろうタイトルも粋だ。 (加瀬正之)

(ここまで引用)

音を聞いた瞬間、「うん、グロスマンだ!」という感激。特に2曲目の「Katonah」の出だしなど、往年のグロスマン・フレーズが炸裂っ!!って感じで、超かっこいい。グロスマンはグロスマンであり続けて欲しいという願いがかなった瞬間です。

グロスマンといえばまずはこれ。


エルビンの「魚」で有名な「ライブ・アット・ライトハウス」です。ライトハウスと言いながら中身は超ヘビー。この時のグロスマンはまだ10代なんですが、プレイは完全にデーブ・リーブマンを食っています。大爆破のグロスマンが聴けます。昔のテナーサックスプレーヤーはこれをまず聴いて研究したものです。聴いたないひとはぜひ聴いてね。

この時のアドレナリンがまだグロスマンにあったんだな。よかった。


エレナちゃんat Mr. Kelly's

今日は寺久保エレナのライブに大阪の「Mr. Kelly's」に行ってきました。前回は去年の8月だったから、生エレナは9ヶ月ぶりです。


思えば、前回のエレナちゃんを聴いて、私の生活はガラっと変わりました。

それまでは週末といえば家で持ち帰りの仕事をしたりプログラミングをしたりのインドア、たまに出かけるといっても寺巡りくらいで、全く音楽とは離れた生活でした。

でもあの去年の8/8の「Mr. Kelly's」のエレナちゃんのライブを聴いて以来、私の生活はガラっと変わりました。

ライブの1週間後にはアルトサックスを手にし、週末は個人練習。なんとか勘を取り戻してからは、京都・大阪のセッションに出歩くようになり、まったく家庭を顧みないヤツになりました(笑)。

それだけあのライブは私にとっては衝撃的なライブでした。


そんなエレナちゃんがまた大阪に来るというのに、ライブを知ったのがたった3日前。店のHPでは既にSold Out。・・・もう死のうと思いました(笑)。でも店のマスターの計らいでなんとか今日を店で迎えることができました。ありがとうございました>ケリーズ店長殿

それがこれです。


Mr. Kelly's http://www.misterkellys.co.jp/index.html
大阪市北区
曽根崎新地2-4-1
ホテルビスタプレミオ堂島
TEL:06-6342-5821
FAX:06-6342-5822

2011/5/1(日)

Erena Terakubo Special Session
寺久保エレナ(As) 大友孝彰(P)坂崎拓也(B)竹田達彦(D)

2stages:入替無し open 18:00 1st 19:00/2nd 20:30
charge:前売¥3,800 当日¥4,300

やっぱこの子はすごいわ。今の日本のサックス奏者の頂点と言ってもいいんじゃないかな。しかもまだ進化してる・・・。

もはや単なるアルトサックス奏者ではない、ひとりのジャズミュージシャンだな。もうすでにアルトサックスの限界を超えて、吹く楽器がアルトサックスである必然性を失っている気がした。彼女がアルトじゃなくてクラリネットでもカスタネットでも私は彼女のファンになっていたことだろう。

エレナちゃんフレーズという固定的なフレーズではなくて、今までのジャズの巨人たちの遺産をすべて受け継いで、それが音となって出てきている。ある時はキャノンボール、ある時はコルトレーン、ドルフィー、オーネット・コールマン・・・。いちいち枠に入れるのが面倒なほど変幻自在にフレーズが紡がれていく・・、そんな気がしました。

それが確信に変わったのがアンコールで吹いてくれた「It's You Or No One」。前に聴いた時はバカっ速なテンポに自分でも吹いていくのがやっとという印象を受けたし、「東京ジャズ」でのプレイもまだまだ消化しきれてないな、と思ったけど、・・・今日は違った。

もう完全に消化していた。というよりもバップ自体を完全に消化しきっていた。おそらくスタンダードをバップらしく吹くこと自体を完全に消化していて、そのバップ縛りからなんとか逃れようとしている、「脱皮」しようとしている印象を受けました。

彼女にとってバップというひとつの言語は完璧に身についていたのです。その上で自分の言葉で喋りたい、今の自分を自分のフレーズで表現したい、そういう「脱皮」しかけた寺久保エレナを今日は目撃できました。今日聴いた人はラッキーだと思う。たぶん来年のエレナはまた違う形になっていることだろう。

6/22に出る新譜とその後のレコ発ツアー、超楽しみです。それまでは頑張って仕事しようと決意しました。



今日のサポートメンバーにも触れておきます。

ピアノの大友くんは「ジンジャー・ブレッド・ボーイズ」のメンバーで知った若手です。今日のプレイは何かが彼に降臨してました。凄まじい熱のこもったプレイでした。あんな彼、初めて聴きました。エレナ効果か竹田効果か。

ドラムの竹田さんは関西のギターの重鎮、竹田一彦さんの息子とのことでした。これがまたすげーの一言。静と動のメリハリ、動の時の爆破の流儀はすごかった。今回初めて聴きましたが、今後は要チェックです。

ベースの坂崎くん、これがまたイケメンでした。背は高いしかっこいいし、ベースもうまいし、良いベースです。アルコのソロはもうちょっと練習したほうがいいかも。



っつーわけで、私としてはもうGWは満足しました。明日から働けます。もう十分GWを満喫しました。





2011年4月23日土曜日

初萬屋セッション

昨日は初めての神戸元町の萬屋宗兵衛のセッションにいってまいりやした。


萬屋宗兵衛

関西では神戸がジャズが最も盛んな街で、いまの札幌のようにジャズのライブハウスがたくさんあります。この萬屋はそのひとつで、若手のミュージシャンのライブを毎日のようにやっている神戸では重要なお店です。

前回初めてこのお店のライブに行きまして、3アルト(浅井、早川、武藤)を堪能しました。月に一回ジャムセッションをやっていること、知り合いになって子から「萬屋のセッションは熱いのでぜひ行ってみてください」と言われたので、意を決して行ってみたわけです。

昨日は金曜日ということで、神戸のミュージシャンは各自のライブで出払ってまして、参加人数が少なくて何曲も吹くことでできて、ある意味ではラッキーでした。

昨日のホストは高橋知道さん(t.sax) 宮上啓仁さん(b) 中野圭人さん(ds)でした。中野さんなんてまだ大学生とのことでしたが、やたらうまいドラミングにびっくりしました。留年したそうです(笑)。

なんといっても高橋さんのテナー、すっげー。日本人でここまでテナーを自由に操る達人を初めて見ました、聴きました。ほんとにテナーらしいテナーです。熱くなったときのフレーズはスティーブ・グロスマンのようでした。聴くだけで惚れ惚れしました。



もちろんCD出てました。




実はまだ入手してません。なんやかんやでまだ手に入れてなかったのですが、これを機に発注しなきゃ。

私はということ今回は65点です。なんといってもピアノがいなかったのでどうしても乗りきれなかったのが痛かったな。私はコード感をピアノのバッキングに頼ってしまうので、ピアノがいないと自分がコード感を出さなきゃと思って、フレーズが崩れてしまうようです。まぁまぁだったのはAll The things...くらいかな・・・。

ギターに木下良介さんもいてくれたので少し吹きやすかった。ありがとう、きのやん!でもギターもいなくてサックス(堀、高橋)、ドラム、ベースの時は焦ったな~。木下さんも今日初めての萬屋とのことで、奇遇でした。この前は天満のじゃず屋で会ったっけなー。

ということで、なんとか初萬屋をクリアしました。次は5/23(月)19:30~22:00ですよ。Don't miss it!



しかし神戸は遠いな~。神戸・元町からうちまで約1時間半。住むとこ間違えたかな(苦笑)。

2011年4月21日木曜日

ジンジャー・ブレッド・ボーイズ


火曜日に京都・ルクラブ・ジャズに「ジンジャー・ブレッド・ボーイズ」を聴きに行きました。

ジンジャー・ブレッド・ボーイズについてはこのブログで以前に書きました。関西の若いジャズミュージシャンの横尾 昌二郎(tp) 浅井 良将(as)  大友 孝彰(p) 権上 康志(b) 斎藤 洋平(ds)のクインテットです。昨年の夏に初CDをリリースしてます。めちゃくちゃかっこいいです!

今年はまたまた極秘プロジェクトが進行中のようで、楽しみにしてます。



ルクラブには一年ぶりの出演とのことで、前回私が見たのは去年の夏の京都・新風館でのオープンライブになります。

前回聴いたときももちろん完成度が高かったのですが、今回聴いて完成度にさらに磨きがかかったのと、音としての幅の広がりを感じました。ますます精進して、高みを目指してほしいと思います。



細かい感想など・・・。

ピアノの大友さん。歳はわずか24のバンドでの最年少なんですが、プレイの完成度は高かったな。前回聴いたときはエレピだったので残念でしたが、今回はルクラブのグランドピアノなので、音の粒々までよく聴こえました。

ドラムの斎藤洋平さんはメンバー唯一の京都在住です。レベルの高いドラミングに圧倒されました。ソリストとのインタープレイやオブリガート的なサポートバッキングが凄くよかった。ルクラブで月1で叩いてるので、箱の鳴り方もよくわかっているんでしょうね。

アルトの浅井さん、やっぱいいわ。今の日本のアルトの三本の指に入るの間違いない。技術力に裏打ちされた高度な表現力に今回も圧倒されました。 マイワンでのソロはすごかった。じーんとしました。いまの日本のアルトではエレナちゃんと浅井さんが私のアイドルです。

演奏後にちょっとお話しできて、マウスピースはメイヤー、リードはアレキサンダーとのことでした。オーバートーンの練習は毎日してるって。そうじゃないとあんな自然なフラジオは出ないもんな。

横尾さんは聴いた感じ、ちょっとだけ不調かなーと感じました。たぶん普通のリスナーはわからない程度の差なんですが、何かプレイに迷いを感じました。吹っ切れて好きなように思う存分吹いて欲しいです。

権上さんはやはり元気いっぱいなご機嫌なベース弾いてました。ジャズやってるのが楽しいんだろうな~、と思わせるプレイで、見ている私もハッピーになりました。自分のオリジナルでのベースソロはこれまたジーンときました。自分の故郷の下関の風景が浮かんできました。



全体にバンドとしての完成度は上がっているのですが、たぶんお互いの手の内を知り尽くしてしまっているための、なんというか冒険・遊びが少ないかな、という気もします。スリルが少ないというか、「次はどう来るんだろ?」というようなワクワクがもっと欲しかったかな。悪く言うと無難なところを走ってるので大きく外さないんだけど、それ以上の面白みがない。

マイルスバンドやVSOPのインタープレイは聴いてて手に汗握る感覚があるんですが、そういったある種の「格闘技」のようなやり取りができるようになれば、また一段上がる気がしました。ドラムのちょっとした遊びにベース・ピアノが乗っかって、その上でフロントが絡む・・・そんな風景を聴きたいとおもいました。彼らならたぶん出来る。


今回の感想はちょっと厳しめだったかな。本当のファンだから素直に書きました。

2011年4月16日土曜日

ダスコ・ゴイコヴィッチ

久しぶりにCDを買ったのでレビューを・・。



(Amazonのレビューより)
哀愁のトランペッター、ダスコ・ゴイコヴィッチがニューヨークの最強軍団を率いレコーディングしたのが本作「ビバップ・シティ」。前作「ソウル・コネクション」でトミー・フラナガンの好サポートを受けてスウィングしたダスコだが、本作ではケニー・バロンの繊細かつキレるピアノのサポートと、レイ・ドラモンド&アルヴィン・クィーンという太々しいリズム・セクションのグルーヴに乗りホットなブロウを聴かせてくれる。さらにラルフ・ムーアとエイブラハム・バートンという若手二人のサックス奏者を曲ごとに入れ替えフレッシュなサウンドを展開、活きの良いアコースティック・ジャズをプレイしています。J.Jジョンソンの名曲「ラメント」は数あるレコードの中でも歴史に残る出色の名演! [1994年録音]

ダスコ・ゴイコヴィッチ (tp,flh)
ケニー・バロン (p)
レイ・ドラモンド (b)
アルヴィン・クィーン (ds)
ラルフ・ムーア (ts on 1,3,4,5)
エイブラハム・バートン (as on 2,7,9 )

【アーティストについて】
1931年生まれ、旧ユーゴスラビア出身のトランペット、フリューゲルホーン奏者。17歳からユーゴスラビアのベルグラーダにあるミュージック・アカデミーで約5年間ジャズを学ぶ。1950年代にドイツへ移りフランクフルト・オールスターズとしてCDをリリース。ヨーロッパ全土で定評を得たダスコは29歳にしてバークリー音楽院に奨学生として招かれ、作曲、アレンジを学ぶ。在学中に渡辺貞夫やトニー・ウイリアムスをメンバーに加えた自分のバンドで活動し、その後「メイナード・ファーガソン楽団」や「ウディ・ハーマン楽団」等で活躍するが1967年以降に活動の場をヨーロッパに移し「ケニー・クラーク?フランシー・ボラーン」のビック・ バンドに参加する他、トロンボーン奏者のスライド・ハンプトンと双頭バンドを結成するなどヨーロッパ、アメリカでライブやレコーディングを行う。 1970年代に入りドイツのEnjaレーベルから発売されたアルバム『アフター・アワーズ』はその哀しくも心に染み渡るプレイで日本のジャズファンの琴線をも震わせ、日本でもダスコ・ゴイコヴィッチの名は広く知られるようになる。1996年の初来日以降、自らが率いる「インターナショナル・ジャズ・クインテット」で度々来日しており、今なおヨーロッパを代表するトランぺッターとして多くのジャズファンに愛されているアーティストである。


ダスコ・ゴイコヴィッチは大学のジャズ研のペットの先輩が好きだった人です。興味はあったのですがなかなか聞く機会がなくて、今回はじめて聴きました。

ご機嫌なペットです。このアルバムは「ド・バップ」なアルバムで、軽快に、楽しくバップをやってます。逆にいうと、あまり特徴のないバップなペットにも聞こえます。

ラルフ・ムーアというサックスは名前しか知らなかったのですが、太いいい音を出すな。レイ・ドラモンドは久しぶりに聞くな。ジョニー・グリフィンと一緒にやっているを聞いて以来かもしれん。

全体に非常に聴きやすいアルバムです。ジャズをあまり知らない人には聴きやすいと思います。個人的にはもう少しアクの強いペットを聴きたかったので物足りないかな。今度は彼のもう少し古い60年~70年代のを探して聞いてみよう。

2011年3月28日月曜日

Joy Spring

昨日は久しぶりにルクラブ・ジャズ(京都・三条)に行きました。

http://web.kyoto-inet.or.jp/people/ktsin/

ルクラブは京都の老舗ライブハウスのひとつです。毎週日曜はセッション、水曜はボーカルセッションと、京都ではセッションできる数少ない店のひとつです。

前回は1月末に行ったのですが、その後ほかの店に浮気したり札幌セッションがあったり、その後の震災でモチベーションが低下したりと、しばらく足が遠のいていました。

このままじゃイカン、あんまり行かないと忘れられるということで、昨晩行ってきました。

昨日のホストメンバーは
  • 京都一の美人ピアニスト・大野 綾子さん(p)
  • 鉄の指を持つベース・原 満章さん(b)
  • すべてを包み込むタイトなドラミング・西本 憲史さん(ds)
でした。


昨日やった曲は
  • Four
  • Joy Spring
  • How High The Moon (Vo.入り)
  • But Not For Me 
でした。

Joy Springはクリフォード・ブラウン作の難曲です。コード進行はII-Vの連続ではあるんですが、F - F# - G - Fと転調しまくるし、テーマもドナリー並みに指を忙しく這わせる必要があります。




このビデオよりちょっと速くやりました。

練習してだいたいは吹けるようになってはいたのですが、セッションで「Joy Spring、やりたいんすけど・・・」となかなか言い出せなくて。でも昨日は「よしっ、今日はやったろーやないか」ということで、迫り来る他のピアニストにガンを飛ばしながら、ホストの皆さんとやることが出来ました。よかったー。

あとで聞いてみて、だいたいちゃんと吹けてました。コード進行がそこそこ忙しいのであまりいろいろなことは出来ず、手癖で吹いたところはありますが・・・。

今度からも「セッションであまり最近やってない曲」を必ず1曲吹く縛りでセッションに行こうと思います。次の時の候補は

  • Nica's Dream
  • Stablemates
  • Yes or No
  • Well, You Needn't
  • Recorda Me
  • It's You Or No One

あたりかな。

2011年3月5日土曜日

札幌セッション(2011-02-26)

すっかり一週間前の話になってしまいましたが、札幌でのセッションの話を書きます。

とあるきっかけで大学ジャズ研でOB会セッションをやろうという話になって、セッションだけにし一泊二日で札幌まで行ってきました。

関空はこんな感じでいい天気でしたが、
札幌はこんな感じで雪いっぱいです。やっぱり冬は雪がないとしまらないよな。雪バンザイ!寒さバンザイ!


久々に北大も行ってきました。北大は鈴木先生のノーベル賞一色でした。念願の博物館も行ってきました。

この建物は昭和初期に作られた歴史的建造物に指定されている理学部本館だったのですが、数年前に北大の博物館として使用されています。

自分が学生実験したり履修科目の申請や成績表、学位記の受け取りをして出入りしていた建物がこんなふうに使われているのはなんか変な感じ、というよりちょっとさみしい感じがします。

鈴木先生の特別展示もしてましたよ。


札幌農学校から現在の北大までの歴史の展示物がたくさんあって、在校生やOBにはたまらない場所です1時間以上かけてゆっくりと見学しました。最後にグッズも買ったし。



さて大通りのホテルに荷物を置いてさっそくセッション会場へ。一次会は中央区南3条西5丁目 三条美松ビルB1Fのハーフノート(HP)でした。続々と懐かしい顔が集まってきてセッション開始です。私もブリブリ吹きました。



札幌で活躍しているプロや兼業のプロ、趣味でライブをやっている人や、最近は全くやっていない人までキャリア、年齢、世代も様々な人が集まりました。

基本、みんな変わってないんですよね。風貌もプレイも現役時代とたいして変わってない。うまいんです。だいたいジャズ研時代に相当鍛えられているか、現役時代にプロ並みの同等の技術・センスを持っていたんですね。多少のブランクがあってもびくともしない。すごいです。そりゃまぁ多少のナニはありましたが全然問題なし、すげー楽しかった。



その後は中央区南3西3サンスリービルB1Fのジェリコ(HP)へ。ここはジャズ研時代によく行ったジャズ居酒屋で、当時はライブはやってなかったのですが最近はライブもやるようになって、セッションをさせてもらいました。マスターの渋谷さんもお元気でした。




のべ4時間くらい吹いたかな。楽しかった。現役の子やOBになりたての若いOBともいろんな曲をやりました。若い子が皆なうまい!札幌シティジャズのコンテストで優勝したメンバーもいて、ゾクゾクするくらいかっこいいプレイをしてました。すごかったです。札幌のジャズシーンのレベルはやっぱり高かった。


私としては「Witch Hunt」、「Yes or No」、「It's You or No One」という、普段やらない曲をできたのがよかったです。ほんと楽しかった~。

年に1回くらいはやりたいな。