2010年9月20日月曜日

GINGERBREAD BOYSを聴く

GINGERBREAD BOYSは関西の若手ジャズミュージシャンによるグループ。ベースの権上さんの呼びかけで関西を中心に活躍する若手メンバーを集めて活動しているとのこと。2010年8月にこのアルバムを出しました。



先日、権上さんが参加したグループが高槻で演奏する機会があり聴きにいって、非常に素晴らしいベースラインを弾くので、このアルバムをその場で買ってきました。この時代になんと2000円ポッキリ。お買い得です。

メンバーは(おそらく)全員20代という若さなのだが演奏技術はもちろん作曲技術、音楽センスのいずれも非常にレベルの高いものを持っている。こういう若いミュージシャンが次々と育っていくのは頼もしいです。

以下、収録曲のショートコメント。
  1. He's Still A Boy
    横尾(Tp)による三拍子の軽快な曲。初レコーディングという緊張も感じられずのびのびとしたソロ回しが続く。
  2. Speak Low
    アルバム唯一のスタンダード。テーマのAの部分でベースとピアノ、ドラムが印象的なバックラインを刻む中で横尾(Tp)と浅井(As)の美しいハーモニーが重なっていく。美しい。
  3. Point Of No Return
    権上(Bs)による曲。権上の重々しいベースのイントロに続いてモーダルなテーマが始まる。これはカッコいい。OTBを彷彿させるメインストリームジャズだ。ジミー・ギャリソンに捧げたとのこと。
  4. Grandma's Song
    大友(Pf)によるゆったりとした曲。
  5. 不自然な階段
    浅井(As)による曲。8ビートから入り後半は4ビートに移るテーマ。これまたカッコいい。
  6. Moon Ears
    浅井によるミディアムテンポの4ビート。フロントのバース交換あり。
  7. I Was Here Before
    権上(Bs)によるバラード調の曲。
  8. Jungle Boat
    大友(Pf)によるアップテンポの軽快な曲。
GINGERBREAD BOYSのHP
http://gingerbread.boy.jp/

関西では不定期にライブをやっており、西日本・東日本ツアーをすでに敢行して大盛況とのことです。ぜひ北日本ツアーもやって、特に熱い札幌のジャズシーンでもブレイクして欲しいと思います。

    元町のJust In Time

    神戸・元町のJUST IN TIMEのスケジュール

    〒650-0022 神戸市中央区元町通3-13-1  TEL(078)333-1858
                    OPEN PM 0:00~PM 11:00 
                 (水)曜日定休


    10月15日(金)    黒岩静枝(Vo)

       光本名勝(As) 山下泰司(P) 
       中山良一(B)  東 敏之(D) 

                     CH ¥4,500-
                           LIVE TIME 19:30~22:00

    10月21日(木)    大野えり(Vo) from Tokyo

       木畑晴哉(P) 米木康志(B) 原 大力(D) 

                                         CH ¥4,500-
                           LIVE TIME 19:30~22:00

    木畑さんは米木さん、原さん等と大野エリのサポートをするくらいの人だったんや!

    加えてピクッとしたのは10月15日の黒岩さん。札幌デイバイデイのママさん&ボーカルの黒岩さんが神戸まで来るんや。

    le club jazzのセッション

    昨晩は京都のライブハウス「le club jazz」のセッションに行ってまいりました。


    京都は昔はジャズの街というくらいジャズ喫茶、ライブハウスがたくさんあってジャズが盛んな街だったのですが、ここ20年くらいの間にだいぶお店が減ってしまい、このle club jazzは今では数少ないライブハウスのひとつです。でも月曜以外はライブをやっており、日曜は毎週セッションを開催する元気なお店です。

    京都での初のセッションということで、ちょっと緊張しました。今回は連れも知り合いも全くいない飛び込みでのセッションなので、ドキドキしながらお店に入ります。

    まずはこのお店の入っている「三条ありもとビル」の2Fに行きたいのですが、階段やエスカレーターが見つからない。あれ?と思ってビルの中をぐるぐるさまよっていると一番奥にエレベータを発見、ようやく店に入れました。毎回、店にはすんなり入れず確実にさまよいます(苦笑)。



    今日のホストは木畑 晴哉さん(p)、中嶋 明彦さん(b)、西本 憲史さん(ds)のトリオで、2ドリンク付 ¥2000です。このトリオ、素晴らしいです。セッションのはじめと締めにトリオ演奏してくれたのですが、すごい!キースのトリオを聴いているかのようなインタープレイがビシビシ決まります。

    ピアノの木畑さんはなんていうんだろう、キースとハンコックとエバンス、チックコリアを消化して完全に自分の世界を作っている超一流のミュージシャンです。今まで出会ったピアニストとは完全に違う一段高いステップのピアニストです。


    あまりにうまいな~と思ってたらちゃんとCDが出てました。もちろんさっそくAmazonでポチしました。


    ベースの中嶋さんはベースのかたわら整体師を営む方です。
    http://www.medic-nakajima.com/
    http://blogs.yahoo.co.jp/akihiko_jazz
    http://jazzclub-overseas.com/enquete/nakajima_enquete.html
    60年代マイルスがお好きとのことで、ロン・カーター、ポール・チェンバースがアイドルとのことでした。そうか、岩見沢出身だったのか。北海道の話をすればよかったな。

    ドラムの西本さんはHPが見つかりませんでした。京都を中心に活動されているかたで、ルクラブやCandy、先斗町のハロードーリィ(http://www.thirdherd.com/index.phpの右下にスケジュール)などで演奏されているとのことでした。



    私が入ったときはまだ人がまばらで、さっそくお気に入りの「Body & Soul」と「Just Friends」をやらせていただきました。

    木畑さんのカッチョいいイントロで入れリラックスして吹けました。木畑さんが何かと仕掛けてくれたのですがイマイチ反応できず(笑)。いやー、でもバッキングでも木畑さんは聴かせます。すげー。おかげで自分の問題点がまた見つかって、修行しなきゃと思った次第。

    「All the things」もやったな。前のセッションと曲が同じだ。どうしても手馴れた曲をついついやってしまうな。次行ったときは違うのをやろうっと。

    そのあとはだんだんお客さんも入ってきて、結局テナー3、アルトは私だけ、トロンボーン2、ギター3、ボーカル3、ピアノ3、ベース3、ドラム2と、なんともバランスの取れた大セッション大会になりました。お店で知り合ったギターの馬田さんは木津川から来ていた方で、テナーの高橋さんは高槻から参加してました。皆さん、遠くから来てはるんですね。

    ドラムの女性、ベースの女性がいらっしゃって一緒にやらせていただきました。おふたりともすごくしっかりした演奏をされる方で、女性のジャズ進出は京都では盛んなようです。

    その後もドラムの西本さんの軽妙な司会進行でセッションは進んで、そのあとも何曲か入らせてもらい、結局お開きになる12時半まで居座ってしまいました。やっぱ同じ京都市内だと安心していれちゃいます。

    右のドラムがホストの西本さん
    左のピアノがホストの木畑さん

    ドラムの西本さんに「いやー、いいね。今度誘うから一緒にやりましょう」って誘われました。うれしいです。リハバンでもいから定期的にやる場が欲しいです。連絡待ってます>西本さん。あと他のお客さんからもお褒めのお言葉をいただいて、いい気になって店を後にしました。



    今回のセッションで、関西のセッションには2種類のパターンがあることが判明しました。


    1. 指名制
      お店に入ったときにたいていメンバー表のような参加者リストに名前と楽器を書くのですが、ホストの方が一人ひとり「次は〇〇さん、お願いします」という感じで呼ばれるパターン。大阪のお店に多いらしい。
    2. 立候補制
      よくあるパターンで、曲が終わったところで自分から進んで「次、いいっすか」的な感じでいれてもらうパターン。一応、曲が始まって「あ、この曲、知ってるわ」といって途中から入るのは☓らしいです。
    前いった大阪・天満のバンブー・クラブは前者のパターンで、ルクラブは後者の立候補制でした。指名制は初心者でなかなか勇気がなくて入りづらくても、ホストバンドがいつかちゃんと呼んでくれるので、安心しで参加出来ますね。

    前いた北海道はなんというんだろう、空気読み制ですね。何も決まってなく、参加者がお互いの空気を読みながら手探りでセッションが進んでいくパターンでした。東京も同じような感じかな。初心者には入りにくいけど、ある程度のレベルがあればすごく楽しめるパターンです。

    ということで、これまで都合3回のセッションに参加して、いろいろ学べたし人脈が少しづつ広がってきていい感じです。もちろんこれからもセッションいきますよ。やっぱ音楽やっててよかったなと思います。ジャズやっている人は例外なくいい人達ばかり。これからも楽しみです。

    2010年9月18日土曜日

    京都・新風館のジンジャーブレッド・ボーイズのライブ

    昨晩は京都の烏丸三条にある「新風館」に関西の若手ジャズユニットの「ジンジャーブレッド・ボーイズ」のオープンライブに行きました。


    新風館は中央が吹き抜けのオープンスペースになっていてステージがセットされています。

    CDの中から何曲か約45分間演奏してくれました。

    ピアノがエレピだったのと、たぶんモニターが今ひとつでメンバーの皆さんがちょっとやりにくそうだったのがちょっとかわいそうでした。吹き抜けのホールなんでたぶん音が回ってきちゃうんでしょうね。今度はちゃんとお店で聴こうっと!

    サックスをやっている身としてはなんといっても気になったのが浅井さんのアルトです。一言でいうと「いいわ~」というところ。トータルでいうとかなり完璧に近い感じです。音は綺麗だし、フレーズの組み立ては美しいし、リズム感は揺れないし。日本の現在のアルトで5本の指に入るプレイヤーだと感じました。



    あのアルトらしい音大好きです。サックスの音ってどうしても練習だけでは変わらないのが悩みです。楽器、マウスピース、リガチャー、アンブッシュア、唇の形、口の中の形・容積、体調、食っているもの、趣味・・・によって全然違います。

    浅井さんはもちろんプロなんですから音がいいのは当たり前なのかもしれませんが、・・・圧倒されました。ちなみにマウスピースは何をお使いですか?リガチャーは何を?趣味は?>浅井さん

    同じ楽器のプレイヤーなのでどうしても細かいことに目が行ってしまいます。まず指がほとんど動いていない。運指が最低限の指の運動でカバーされていて、どんな細かい速いフレーズでも効率的に対応できるようになっています。私もいつも研究しているのですが、どうしても熱くなってくると指がバタバタしてそれがフレーズミスになることがあります。もっと研究しなきゃ。

    そしてフラジオの音まで自然にフレーズの中に入っている技術、これも唸りました。フラジオはどうしてもそこで「フラジオ出すぞー」というようなフレーズになってしまい、気合でだしちゃいますが、浅井さんはごくごく自然に高音にフレーズが伸びていくって感じ。

    そういえば先日聴いたエレナちゃんもそうでした。そんな吹き方ができるようになりたいな。

    その時、アンブッシュアもほとんど変わりません。ただくわえているだけにしか見えませんでした。目立たないけど高度な技術です。低音~高音~超高音で全く同じ奏法が出来ています。すごいことです。

    あえてリクエストすると・・・・熱くなったプレーでもずーっとクールな面持ちなので、熱くなったときはなりふりかまわず熱い顔をして欲しいです(笑)。ライブは演奏者の顔でも聴いているので、プレイヤーが熱くなっているのを見るのもうれしいものですし。

    そしてペットの横尾さん。


    音が綺麗です。やっぱりプロとなるとまずは音ですね。ほんとにペットらしい美しい音でした。フレーズも安心して聴けます。かみさんが言うのは「久々にペットらしいペットを聴いた」らしいです。ハバードのフレーズはまるでサックスのフレーズをそのままペットで吹いているかのように聴こえますが、横尾さんのペットもフレーズ構成ハバードみたいに綺麗です。

    最後に権上さんが弾いているときのメンバー紹介で、メンバーの名前を連呼してました。あれ、今度選挙か?と思いました。でもメンバーの名前が参加者に刷り込まれたと思います。

    ピアノは大友さん。


    エレピだったのが残念です。生ピアノで聞きたかった!!でもエレピを生ピのように聞かせるバッキング・ソロ、すごいです。やっぱプロやなー。

    ドラムは斉藤さん。




    ドラムソロありフォーバースあり、ワンタム構成とは思えない変幻自在なドラムに圧倒されました。

    そしてリーダーの権上さん。


    この方のどっしりしたベースラインがあってこそフロントのソロが引き立ちます。MCは慣れてますね~(笑)。MCも完璧でした。

    最後のバンドテーマの曲はなんでしょうか?カッコよかった。CDには入っていないからライブ専用なんでしょう。今度入ったときは全曲聴きたいな。

    アンコールはCDの中で私が一番好きな「Point Of No Return」でした。権上さんが尊敬するジミー・ギャリソンの捧げた曲です。何回聴いてもカッコいいわ。

    権上さん、今度譜面ください!

    2010年9月14日火曜日

    昨日は大阪・天六 バンブークラブジャムセッション

    昨晩は大阪のセッションに行ってきました。天六にあるバンブークラブというお店です。

    天六といえば有名な大阪のおばちゃんに会える下町の商店街、天神橋筋商店街のある街ですね。

    ホストはpf 矢藤亜沙巳さん dr 松田"GORI"広士さん b 権上康志さんで、ロンリートリオの皆さんです。皆さん本格派のミュージシャンで素晴らしいサポートをしていただいたので、気持よく吹くことが出来ました。ギターの木下良介さん、アルトの女性の方、テナーの男性の方、ベースの男性の方が参加されてました。


    私は"Body and Soul", "It Could Happened..", "All the things..."などを吹かせてもらいました。ついつい後先考えずブリブリ~っと吹いてしまいました。楽しかったです。

    ママさんも1曲歌われてましたよ。


    民家を改造したお店で、なんか人の家にあがりこんでセッションをしたような気分で、皆さんすっごく優しく楽しい方でほんとに楽しかったです。また行きたいな。

    2010年9月9日木曜日

    香里園・Sea Pressで初セッション

    昨日、香里園にある「Sea Press」さん(http://www.neyagawa.info/seapress/)のセッションに参加してきました。
    実は関西にきて初めてのセッションです。

    こちらに単身赴任で来ているジャズ研の先輩に誘ってもらってようやく実現ってな感じです。

    ハウスバンドはドラムレスで藤嵜佳里さん(Pf)、山口雅巳さん(Bs)です。藤嵜さんは先輩の同窓ということでたくさんお話もできました。山口さんやマスターも非常に気さくな方で、とってもリラックスして久々のセッションを満喫できました。

    また行きたいと思います。