2010年9月18日土曜日

京都・新風館のジンジャーブレッド・ボーイズのライブ

昨晩は京都の烏丸三条にある「新風館」に関西の若手ジャズユニットの「ジンジャーブレッド・ボーイズ」のオープンライブに行きました。


新風館は中央が吹き抜けのオープンスペースになっていてステージがセットされています。

CDの中から何曲か約45分間演奏してくれました。

ピアノがエレピだったのと、たぶんモニターが今ひとつでメンバーの皆さんがちょっとやりにくそうだったのがちょっとかわいそうでした。吹き抜けのホールなんでたぶん音が回ってきちゃうんでしょうね。今度はちゃんとお店で聴こうっと!

サックスをやっている身としてはなんといっても気になったのが浅井さんのアルトです。一言でいうと「いいわ~」というところ。トータルでいうとかなり完璧に近い感じです。音は綺麗だし、フレーズの組み立ては美しいし、リズム感は揺れないし。日本の現在のアルトで5本の指に入るプレイヤーだと感じました。



あのアルトらしい音大好きです。サックスの音ってどうしても練習だけでは変わらないのが悩みです。楽器、マウスピース、リガチャー、アンブッシュア、唇の形、口の中の形・容積、体調、食っているもの、趣味・・・によって全然違います。

浅井さんはもちろんプロなんですから音がいいのは当たり前なのかもしれませんが、・・・圧倒されました。ちなみにマウスピースは何をお使いですか?リガチャーは何を?趣味は?>浅井さん

同じ楽器のプレイヤーなのでどうしても細かいことに目が行ってしまいます。まず指がほとんど動いていない。運指が最低限の指の運動でカバーされていて、どんな細かい速いフレーズでも効率的に対応できるようになっています。私もいつも研究しているのですが、どうしても熱くなってくると指がバタバタしてそれがフレーズミスになることがあります。もっと研究しなきゃ。

そしてフラジオの音まで自然にフレーズの中に入っている技術、これも唸りました。フラジオはどうしてもそこで「フラジオ出すぞー」というようなフレーズになってしまい、気合でだしちゃいますが、浅井さんはごくごく自然に高音にフレーズが伸びていくって感じ。

そういえば先日聴いたエレナちゃんもそうでした。そんな吹き方ができるようになりたいな。

その時、アンブッシュアもほとんど変わりません。ただくわえているだけにしか見えませんでした。目立たないけど高度な技術です。低音~高音~超高音で全く同じ奏法が出来ています。すごいことです。

あえてリクエストすると・・・・熱くなったプレーでもずーっとクールな面持ちなので、熱くなったときはなりふりかまわず熱い顔をして欲しいです(笑)。ライブは演奏者の顔でも聴いているので、プレイヤーが熱くなっているのを見るのもうれしいものですし。

そしてペットの横尾さん。


音が綺麗です。やっぱりプロとなるとまずは音ですね。ほんとにペットらしい美しい音でした。フレーズも安心して聴けます。かみさんが言うのは「久々にペットらしいペットを聴いた」らしいです。ハバードのフレーズはまるでサックスのフレーズをそのままペットで吹いているかのように聴こえますが、横尾さんのペットもフレーズ構成ハバードみたいに綺麗です。

最後に権上さんが弾いているときのメンバー紹介で、メンバーの名前を連呼してました。あれ、今度選挙か?と思いました。でもメンバーの名前が参加者に刷り込まれたと思います。

ピアノは大友さん。


エレピだったのが残念です。生ピアノで聞きたかった!!でもエレピを生ピのように聞かせるバッキング・ソロ、すごいです。やっぱプロやなー。

ドラムは斉藤さん。




ドラムソロありフォーバースあり、ワンタム構成とは思えない変幻自在なドラムに圧倒されました。

そしてリーダーの権上さん。


この方のどっしりしたベースラインがあってこそフロントのソロが引き立ちます。MCは慣れてますね~(笑)。MCも完璧でした。

最後のバンドテーマの曲はなんでしょうか?カッコよかった。CDには入っていないからライブ専用なんでしょう。今度入ったときは全曲聴きたいな。

アンコールはCDの中で私が一番好きな「Point Of No Return」でした。権上さんが尊敬するジミー・ギャリソンの捧げた曲です。何回聴いてもカッコいいわ。

権上さん、今度譜面ください!

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