2011年5月4日水曜日

高槻ジャズストリート2011 1日目~2日目 安ヵ川クインテット

でもって、高槻駅前にある「総合市民交流センター」8Fのホールに行きました。お目当ては「安ヵ川クインテット」です。

会場は200人くらい入る中くらいのホールスペースで、折りたたみ椅子ですがゆっくり聴けます。

いくつか聴いたのですが、印象に残った「河村恭子トリオ」(河村恭子:Vo、塩本彰;Gt、荒玉哲郎;Bs)。ボーカル・ベース・ギターのシンプルなユニットですが、しっとりとしたユニットでよかったです。

ギターの塩本さんは天満の「じゃず家」のセッションでご一緒したことがある、いぶし銀のギターです。

塩本彰

聴いてて安心感が違います。リラックスして聴けました。ボーカルのバックなのに動く動く。オブリガートでコード感のあるバッキングをするというのを初めて知りました。こういうのもアリなんだな。すごい。

ベースの荒玉さんは関西で活躍している方です。吉本の〇〇さんにお顔が良く似てらっしゃるので、次会っても間違えない自信がつきました(笑)。



そして、いよいよ「安ヵ川大樹クインテット」(安ヵ川大樹:Bs、浜崎航:Ts、市原ひかり:Tp、佐藤浩一:Pf、橋本学:Ds)。


いや~~~~~、すごかったっす。なんか久々に衝撃を受けました。とにかくスゴイの一言。何といえばいいかわからないけど、こりゃやばいわ。モーダルな曲でのドライブ感に思わずアドレナリンだ出まくりました。

個人の技量もさることながら、バンドとしての完成度がはんぱない。すごかったっす。

まずはベースの安ヵ川さん、音圧が半端じゃないくらい厚い。たぶん楽器全体が完璧に鳴りまくってるんだと思います。そしてずっしりとバンド全体を引っ張っていってます。アルコの音が美しかった。相当アルコも練習しているに違いありません。アルコがうまいベースって実はほとんどいないんですね。ランニングはある程度できても、弓を使って弦全体を鳴らすのはテクがいります。私も昔バイオリンをやっていたので、ボーイングという弦楽器のロングトーンをさんざんやらされました。これでちゃんと鳴らせるしっかりとしたベースです。

そして今回私が驚愕したテナーが浜崎航http://watarujazz.com/wataru/Welcome.htmlです。よかった。技術は超超一流です。バカテクというだけでなくて感性もすごい。簡単に言うならば「日本のマイケル・ブレッカー」と呼んでもいいのではないかと思いました。この動画だけで伝わるかな・・・。



なんというか、私が学生の時、マイケル・ブレッカーを追っかけて、「こんな風に吹きたいな」と思っていたことを全部、しかも軽々と吹いているのを見て、ちょっと嫉妬しちゃったくらいですわ。ちょっとこの子をしっかり聴いとかなきゃと思いました。


またドラムの橋本学も良かった。アグレッシブなタイコですわ。アドレナリン出まくりのドラムソロは圧巻でした。感動した。

ピアノの佐藤浩一くんは先日、エレナちゃんのBody And Soulでのライブで共演した若手ピアニストなんですが、その時の様子をネットで見ていた限りでは、正直いうと「このピアノの子、エレナちゃんに付いて行ってないな・・・」と感じてました。でも安ヵ川バンドを聴いて、「この子はバカテクこそないけど、やたら空気が読めるピアノだな。感性で弾けるピアノだな」と感じました。細かいところではなくて、要所要所でピリリと全体を引き締めるフレーズを放って、フロントあるいはソリストを目立たせる、そんなアプローチがすごく良いピアノでした。今後の成長に期待しましょう。

2日目もこのバンド見たさに高槻まで行ってきたくらいです。


意外だったのが市原ひかりちゃんの不調。以前に見たときは「もしやこの子、日本のフレディ・ハバード?」(すぐ日本の・・・と表現する失礼をお許しください、そのほうがわかりやすいので)と思ったのですが、その勢いは鳴りをひそめて、あまり目立たず吹いてました。もしかしたらハバードのレッテルを貼ったのが間違いだったのかな?彼女のリーダーではスタンダードを取り上げることが多くて、あまりモーダルな曲はやりませんもんね。



あ、そうそう、書き忘れた。今回、生CAMELさんにもお会いできました。想像通りの素敵な同年代でした。


ということで、今回は浜崎航に圧倒された2日間でした。充実したGWになりました。

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